「自分が変革をしていくために必要な出会い」
~パピーケアスタッフ養成講座実践コースに参加して~
いけの動物病院 院長 高橋定喜
パピーケアスタッフについて知ったのは、3年前、名古屋であった香織先生のセミナーに参加した時でした。その時受けた衝撃は、今でも忘れられません。予防や治療のため、よかれと思って普段していることが、動物にしてみれば苦痛になっていて、虐待をしているようなものだったのかもしれないと、普段の自分の診療を見つめ直すきっかけになりました。当時は勤務医だったため、なかなか日程を合わせられなかったのですが、独立前のフリーター生活に突入し、ベーシックコースに参加することができました。実践コースは、開院後だったため、お金かけていいものか、何日も休んでいいものかと、正直悩みました。しかし日程が病院の休診日の水曜を絡めてばかりだったので、これは自分のために調整してもらえているのだと、勝手に思い込んで、参加を決めました。実際に参加してみて、高いお金を出し、病院を閉めて行った甲斐があったと言い切れます。知識や技術について、具体的な方法を知り、練習できたのは、非常に勉強になりました。またそれ以上に、自分よりだいぶ若いのに、目標を持って積極的に参加している姿や、逆に十分経験や実力を持っている年上の方が、まだ先を目指している姿に、感動すら覚えました。参加されている方が皆、僕には素敵に写り、刺激になりました。その刺激と、香織先生やゲスト講師、スタッフの方々の後押しもあり、自信はまだあまりないのですが、ひとまず個別相談を行うよう募集をかけ始めました。今の所予約は入っていませんが。「実践」とは、「実際に行うこと」の意味だけではなく、哲学的には、「人間が意識的に環境(人間・社会・自然)に働きかけてこれを変革してゆく行為」との意味もあるそうです。実践コースは、知識や技術を身につけるだけではなく、まさに変革を受け、今度は自分が変革をしていくために必要な出会いであり、時間であったのかなと感じています。ありがとうございました。